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完全に思いつきで書いています。

エヴァンゲリオンと聞けば思い出す「聖書の人」

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映画、「エヴァンゲリオン Q」が今日、11/17から上映開始です。わたしはまだ観に行けてないのですが、エヴァンゲリオンと聞けば毎回ある人を思い出します。それは「聖書の人」です。

話はわたしが大学時代、19歳かハタチぐらいのときから始まります。貧乏学生の例に漏れずアルバイトをせっせとしていたのですが、そこに鈴木くん(仮名)というわたしより3つ歳下の男の子が入ってきました。アルバイト先は大阪の中心街である梅田にありました。

鈴木くんは兵庫県の少し田舎のほうの出身で、大阪にある大学に入学し、花の1人暮らしデビューをしたばかりでした。「実家は梅田からバスで1時間半くらいで帰れるから田舎じゃない」というのが彼の口癖でした。

そのアルバイトはみんな仲良かったのでよくバイト後にゴハンへ行っていたのですが、ある日「みんなの高校どんなだった?」みたいな話になりました。みんな各々、それぞれの思い出話をしたあとに、鈴木くんがこう言いました。

「そういえば、俺の高校に変な人がいた。1つ上の先輩で、知らない人だけどいっつも聖書読んでんの!まじキモかったww 休憩時間に廊下とかに座って聖書だよ?ここ日本だよ?みたいな。みんなで「聖書の人」って呼んでた。変な勧誘されるんじゃないかとか噂してたし。」

その場でもみんなで「何それーwww 聖書の人ww なにじんwww アーメン?!www」

とまぁ、こんな感じで笑っておりました。宗教=勧誘=キモい、という安直さは甚だしい限りですが、若気の至りということにしておきましょう。


月日は流れ、アルバイトの日々も終わり、私は大学を卒業し、社会人になりました。そして「この人は運命の人!!」と思える男性に出会い、結婚しました。

むかしのアルバイト仲間と過ごした日々はすっかり思い出になるくらいの年月が流れたある日のことです。わたしは夫に勧められてエヴァンゲリオンを観始めました。「なんだかよく分からない」というのが最初に観たときの感想です。

そんなわたしに夫はドヤ顔で「そらそうや、エヴァは宗教やあらゆる要素が背景にあるから、それを理解しないとおもしろくないはず」と言っていました。そしてこうも言いました。


俺はエヴァを理解するために、聖書を読み続けたからな!



そこで私は、遠い思い出になっていたあの日のことを思い出したのです。そう、鈴木くんの話です。鈴木くんの高校にいた「聖書の人」です。似たような人がいるもんだなぁと思い何気なく聞いてみました。

わたし「へー、聖書読んだの?いつ?」
夫「主に高校のとき」


少しだけ胸騒ぎがしました。


わたし「・・・ん。えっと、高校のときって、学校で読んだとかじゃないよね?」
夫「え、学校でも読んでたで。なんで?」
わたし「え?学校の休憩時間に廊下に座って読んでたとかじゃないよね?」
夫「え!なんで分かるん?!(嬉しそうに)」
わたし「え!!!!!!!!!!あ、あのさ、他に誰かと一緒に読んでた?聖書」
夫「いや、ひとり。」
わたし「(白目)あー・・・そういえば実家って梅田からバスで1時間半ぐらいだね・・・兵庫県のちょっと田舎・・・」
夫「そうやで。何それ急に。何回も行ってるやん。」










お ま え か よ



鈴木くんはわたしの3つ歳下、夫はわたしの2つ歳下。後日、鈴木くんに高校の名前を確認したところ、完全に一致してました。本当にありがとうございました。





人生、何が起きるか分かりません。


ハタチのとき、あのとき笑っていた私に、こんな未来が予想できたはずはありません。鈴木くんだって、しかりです。



わたし「もしもし、久しぶり!鈴木くんて何高校出身だっけ?」
鈴木くん「おお、どうしたん急に!◯◯高校やでー。」
わたし「あ、やっぱ◯◯高校なんやー・・・。あのさ、なんか昔、聖書読んでた人いたって話してたやろ?」
鈴木くん「うんうん、そういえば「聖書の人」の話したな」
わたし「うん、そうそう、聖書の人。あんね、わたし、聖書の人と結婚したみたい・・・」
鈴木くん「え?!!・・・どういうこと?ww」
わたし「いや、なんか、偶然ってすごいねーって話。たまたま結婚した人が、聖書の人やったというww」
鈴木くん「・・・そ、そっかwwwそんなこともあるんやな!おめでとう!あと、なんかごめんな・・・」
わたし「いや、なんかこちらこそごめん・・・」



友人の結婚を聞いて祝福よりも驚きと謝罪が勝ってしまった鈴木くんには本当に申し訳なく思っています。



そんなわたしたち夫婦も、今月11日から結婚6年目に入りました。今では「聖書にそんな詳しくてステキ!!!」という心酔ぶりです。彼は無宗教ですが、いろんな宗教や歴史に詳しくて、何を聞いても答えが返ってくるのはとってもおもしろいのです。人生、何が起きるか分かりません。

ただ、そういう時、彼からはものすごい数の横文字の登場人物がどんどんどんどん出てくるわけですが、それを聞いて「なんでこんなにいっぱい覚えられるのにこの人はゴミの日をいつまで経っても覚えられないのだろう?」というのもわたしの本音です。



そんな夫がむかし書いたエヴァンゲリオンの記事があります。ちょっとマニアックすぎるし長いのですが、「エヴァおもしろいけどちょっと分からない… でも理解したい!」という人には良いのではないかと思い、ここで紹介してみます。

ちなみに、以前ある女友達の前でうっかりエヴァを熱く語った夫が最後に言われた一言は

 「き も ー い ★

でした。どんまい。