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完全に思いつきで書いています。

重度の花粉症&鼻炎だった私が手術をして人生変わった話(粘膜下下甲介骨切除術+粘膜下後鼻神経切断術)

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はじめに

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このお話は、花粉症から始まり年中鼻がつまるようになって死にそうだった私が、4年前に「粘膜下下甲介骨切除術+粘膜下後鼻神経切断術」という手術、簡単に言うと鼻の骨を取って神経も切る手術をしたら人生が変わったというお話です。
  

終わりの始まり

14歳のわたし、バスケ部。ある日のこと。その日は外練だった。練習が終わった途端、目に違和感。ん?かゆい?痛い?・・・・ぎゃああああ!!!!なんじゃこれ!かゆい!痛い!!!!

 

かきまくってしまった結果、眼球に猛烈な充血あらわる。なにやら透明な膜も見えると友人に指摘される。

 

診断は結膜炎。振り返ってみると、その日から花粉症との戦いが始まりでした。わたしの花粉タンクは14歳のあの日、満タンになったのです。

 

花粉からの攻撃は、目だけではありません。鼻、のど、頭痛、吐き気。耳の奥だってかゆい。今は眠くならない良い薬が薬局で簡単に手に入りますが、わたしが10代のときは「飲むほうがつらいんじゃね?」とも思えるほどの眠気が襲う花粉症薬ばかりでした。

 

それでも飲まないと鼻水が毎分1リットルは出ていたんじゃないかと思うほど。鼻の下は常に真っ赤&ガッサガサ。目のまわりは色が変わり、鮫肌に。街を歩けば常に周囲から「あ、この人昨日失恋でもしたのかな?」と思われるような顔でした。要は目も当てられない不細工。

 

鼻の粘膜を焼くレーザー治療や花粉症に効く?食べ物や飲み物も効果なし 

花粉症に効く(かも)と聞いたものはたくさん試しました。お茶、ヨーグルト、フルーツ・・・他、忘れるくらい色々と。残念ながら効果はなく・・・というか効果が多少あっても元々の症状がひどすぎるので改善という感覚はどれもありませんでした。

 

もちろん鼻の粘膜を焼くレーザー治療は受けました。過去3回。ジリジリと焼く音、あの焦げ臭さは今でもリアルに思い出せます。レーザー治療も最初は「鼻づまりがちょっとマシかな?」程度で、翌シーズンにはほぼ元通り。耳鼻科でも「鼻の腫れが強すぎて、レーザーでは効果ないね」と言われる始末。

 

第1子出産後、さらに悪化

だんだんと花粉症時期だけでなく年中鼻がつまるようになりました。手放せない点鼻薬。おさまらない失恋顔。親友はアイボン。

 

ルイを出産してから鼻づまりが更にひどくなりました。完全に鼻がつまってるくせに出てくる鼻水に殺意を感じ、イライラ。鼻の穴にティッシュをつめて、その上からマスクをして過ごしていました。薬で頭もボーっとしているので、そのまま人前でマスクだけを取って恥ずかしい思いをしたのは1度や2度ではありません。

 

1番辛いのは寝ているときです。一切鼻で呼吸ができないので、喉は乾くし痛いし熟睡できない。息ができず苦しいため、何度も殺される夢をみました。

 

死にたくない

熟睡できない辛さが何日も続きました。起きてるときも辛い、寝ているときも辛い。このままでは死ぬ。死にたくない。苦しくて寝れなかったある日の真夜中「鼻から一切息ができない 花粉 手術」というキーワードで調べまくったのです。そしてたどりついたこの手術。人生を変えてくれた手術です。あの日の私、グッジョブ。

 

 

これを見つけたときは、こわいとか何とかよりも迷わず受けにいこうと決めました。手術は2012年12月。この記事を書いているのは2017年3月。約4年前です。

 

結論としては 人生変わった ということです。

 

なんでもっと早く調べなかったんだろうと何度も後悔したほど。

 

手術自体は全身麻酔で入院もありました。わたしが行った↑の病院は1泊だけでしたが、他の病院だと1週間近く入院するような手術のようです。それくらい大きな手術。でもあの時に決断してよかったと心底思います。

 

おかげで下2人の妊娠中は点鼻薬なくても寝れました。(第一子の妊娠中は、本当は点鼻薬ダメだけど、これがないと寝れないとお医者さんに伝えて寝るときだけオッケーと言われてました)

 

今では花粉症辛い人を見ると「先に謝っとくね。その辛さ、いやきっとそれ以上の辛さ…私いっぱい経験して、そして卒業してるから…」みたいな、地獄のミサワみたいなことを思ってしまいます。

 

生きるのが楽になった

花粉症、特に鼻がひどい人は「ワセリン塗ったら予防効果ある」という情報に腹が立ったことがありますよね。当方そんなレベルでは効果ないっすよ、と。ワセリン塗った直後から鼻垂れてくるから意味ないっすよ、と。なんだったらワセリン塗った刺激でさらにクシャミ出るっすよ、と。

 

今は塗れるんです、ワセリン。鼻を指でつまみながらグニュグニュ動かして掻きすぎて鼻の中が切れる、とかもないんです。喉がかゆくて舌で掻きすぎて口内に内出血、とかもないんです。ティッシュをずーっと鼻の穴に詰めてマスクが取れない、とかもないんです!

 

365日手放せなかった点鼻薬ともお別れ。人に会うと100%「風邪ひいたの?」と聞かれることにもお別れ。もともと滑舌が悪い上に鼻がつまっていると、こちらが言ってることがほとんど相手に通じない、というアレともお別れ!!!そうかここが天国か。

 

あとびっくりすることに頭痛もめっちゃ減りました。自分は偏頭痛持ちだと思っていたけど、鼻が原因だったのかもしれません。

 

目のかゆみについて

手術効果は鼻のみなので目のかゆみはあります。ただ、鼻がマシになると目のかゆみも多少落ち着きました。以前は充血はモチのロンで、常に涙目、そして白目部分の膜がデロンデロンになっていたのですが。

 

最近はめちゃくちゃ痒くなる前に眼科に行くということも覚え、処方されたパタノールを基本1日2〜3回さすのみです。かゆみがひどいとき用にオドメールを処方されてます。

 

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ちなみに過去の経験上、点鼻薬は薬局で買えるものも効ききますが※、目薬だけは早めに眼科にいって処方してもらうのがベストです。効きが全然違います。内服薬も一緒に処方してもらえるので一石二鳥。

 

 ※今回の件で調べたら、以下のページにたどり着きました。市販の点鼻薬はリバウンドして更に鼻が腫れるという悪循環のものが多いようです。わたしもずっとナザール使ってた・・・こわい。でも耳鼻科で処方してもらったやつ、あんまり鼻づまりに効かなかった記憶あるなぁ・・・。

裏ブログ : 粘膜下下鼻甲介骨切除術+後鼻神経切断術をしてきたお!

 

100%鼻づまりが消えたわけではない

天国とはいえ、わたしの場合は鼻づまりが100%完全に消滅したわけではありません。体調が悪かったり風邪っぽいときの、寝転んだ時に鼻がつまります。

 

それでも昔のように完全につまって息ができない、とかはありません。

 

手術の詳細、手術までの道のり

上にリンクを載せましたが、もう一度。詳細はこの病院のサイトをじっくり読んでいただきたいです。手術といってもいろんな種類があります。

川村耳鼻咽喉科-大阪府大阪市 | 名医と呼ばれる専門医が治療。年250件の手術実績。

 

私がした手術、いろんな病院で説明しても「へー、そんな手術あるんですか」みたいなお医者さんの反応で「あれ?そこまで有名じゃないんだ」と思っていましたが、どうやらこの病院の川村先生が考案した世界初の手術らしいです。当時は知りませんでしたが、手術経験数の多さで信頼して決めました。

 

粘膜下下甲介骨切除術+粘膜下後鼻神経切断術|川村耳鼻咽喉科クリニック

アレルギー反応、特に後鼻神経を介するくしゃみや鼻水がきわめて強い方には後鼻神経切断術を行います。この方法はもともとレーザー手術無効の方に対する術式として後鼻神経を完全かつ確実に切断することを目的として世界で初めて私が考案、報告した術式です。(論文:粘膜下下甲介骨・後上鼻神経切除術・2000年・耳鼻咽喉科臨床:川村繁樹ほか) 

 

わたしが受けた病院は大阪ですが「粘膜下後鼻神経切断術 東京」などで調べると色々出てきたので、同じまたは似ている手術は受けられるかもしれません。

 

手術は半年待った

私は初受診から手術まで半年待ちました。

 

他でなかなかできない手術だからか、この耳鼻科は常に人がいっぱいです。わたしは家から車でも1時間以上かかる場所。待ち時間も長いし通うのはなかなか大変でした。

 

手術の費用:高額医療費制度が適用で(当時)8万円だった記憶 

曖昧ですみません。

費用は最終的に高額医療費制度適用で、8万円になった記憶です。2012年の時点です。高額医療費制度が変わっている可能性があるので病院か加入の保険協会で詳細を確認してください。

高額な医療費を支払ったとき | 健康保険ガイド | 全国健康保険協会

 

わたしは事前にこの制度の申請をしていなかったので、一旦退院日に30から40万円ほど払った記憶が・・・これもまたものすごく曖昧な記憶で本当に申し訳ない。メモしてたはずなのに、昔すぎて残ってなかった・・・。手術日が決まっていると事前に高額医療の申請もできる場合もあるので、もしも手術される方は病院に聞いてみてください。

 

いずれにせよ、この金額で人生を取り戻せたのはかなりラッキーでした。検索してたどり着いて本当によかったです!!!

 

術後1週間はかなり辛かった

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手術直前の私。肌荒れすごい。今こんなに肌荒れすることないので、当時の体力の衰え方がよくわかります。

 

今振り返ると「人生変わった!」と確実に思えるのですが、じつは術後数ヶ月は「ん?本当に効果あったのかな」と思う日が続きました。恐らく身体が手術の負担を覚えてる&手術から鼻が完全に回復していなかったせいだと思います。

 

特に術後1週間はかなり辛かったです。1泊で退院はするのですが、1週間くらいずーーーっと鼻血は出るし、痛い。私は全身麻酔で入れられた口のチューブを無意識にめっちゃくちゃ噛んでいたせいか上唇がしびれていました。これは手術の後遺症では・・・と不安に過ごすのも辛かったです。しびれは無事に1週間くらい経って取れていきました。

 

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最初にも載せましたがこれは鼻の穴に突っ込む脱脂綿。なかなかの大きさなのです。これを自分で鼻に詰め替えて1週間ほど過ごしました。おかげで?、鼻が丸くなった気がする…手術してのデメリットがあるとしたらこのこと(元々鼻が低いのでそれを手術のせいにしてる節はあります)。

 

退院したその足で大好きなお寿司を食べに行きましたが、鼻血をダラダラ出しながら涙目で食べていたので店員さんはかなり驚いていました。申し訳ない。でも頑張ったあとのお寿司はやっぱりおいしかったです。

 

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入院は1泊でしたが、診断書を書いてもらい会社は10日ほどお休みし、傷病手当金を受給しました。

 

参考リンク:病気やケガで会社を休んだとき | 健康保険ガイド | 全国健康保険協会

 

何日間休むかは仕事内容(デスクワークなのか肉体労働なのか等)で変わるようですが、先生はわたしに希望の日数を聞いてくれました。

 

参考リンク:後鼻神経切断術 - Wikipedia

手術においては、全身麻酔下で行われ時間にして約2時間弱であり、2泊3日の短期入院を標榜する施設もあるが、7日~10日程度の入院の下、加療することが望ましい。

 

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手術直後のわたし。絶対にズームにして見ちゃだめ!!!!!でも当時から「いつかブログに書こう」と思っていたので、全身麻酔が切れてから夫への第一声が「しゃしん…しゃしんとってぇ…」でした。いま考えると「いやこれ撮る必要ないでしょ」と思いますが、当時の私の意思を尊重し…無駄に恥を晒します。

 

そんなわけで、大変な思いはしましたが個人的にはここまで人生を変えた決断ができてよかったと心底思ってます(何度も言う!それでも言い足りない!)。

 

あ。もちろん私は手術した病院の関係者でもまわしもんでもありません。

 

愛用品

手術と同じくらい「これ最高やん」と思うものがあるのでそれも載せておきます。花粉症時期じゃなくても使ってますが、花粉症時期は特にこれらがないとわたしは生きていけない。

 

  • アイボン 

 

100%欠かせないものは、やっぱりアイボン。中学生のときから使っています。アメリカ留学中は家族に空輸してもらうよう依頼していました。「無人島に1つ何かを持っていくとしたら何にする?」という話題に困ったときにするような質問の答えは常に「アイボン」でした。

 

今でも1年中ほぼ毎日、朝晩しています。これは汚れが目に見えて取れるので、痒さ関係なくやらないと気持ち悪い。歯磨きみたいなものですね。

 

やり続けると目に必要な何かが奪われる?みたいなことも考えますが、20年やり続けてとくに支障はありません。視力も裸眼1.0。

 

  • 鼻洗浄器

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ハナクリーンS ハンディタイプ鼻洗浄器 1台

 

鼻洗浄器です。私はいわゆる鼻うがいと呼ばれる口から出すタイプがどうしてもできなかったのですが、これは鼻から鼻に出すタイプなので簡単。あ~~~と声を出しながら洗浄するやり方です。鼻がつまっている時は点鼻薬をしてからやる方が良いです。

 

もう愛用歴3-4年。ちょっと風邪っぽいなと思ったときにやっておくと風邪予防になります。個人的感想で言うとめちゃくちゃ効果大。夫にも薦めて最初は半ば無理やりやらせましたが、効果が高いと実感したそうで今では自らやっております。

 

写真、ハナクリーン横にある瓶には塩。ふつうの塩です。専用の洗浄剤サーレを使わなくても、ひとつまみの塩と43度くらいのお湯を混ぜれば鼻がツーンとしません。

 

ちなみに最近広告で話題になったハナノアも同じような商品ですね。薬局で手に入る安価なものなので、まずはこっちを試してみてもいいかもしれません。 

ただこれ、アイボンと同じ仕組みで液を買っていく消費型なので、長く使う場合は私が使っているハナクリーンのほうがコスパ良いです。

 

さいごに

手術はリスクもあるし人によって効果の度合いも違うらしいので一応「おすすめ!」と声を大にして言うことはできませんが、過去の私のように本当に本当に苦しんでいる人、花粉症の根本治療したいけど注射や投薬を何年もするのはちょっと・・・と思っている方にこんな手術もあるんだなーと知ってもらえたら嬉しいです。

 

鼻呼吸できるって、最高。