ブラックウェンズデー?
米株式が一時464ドル安まで下げました(その後下げ幅を縮め終値は128ドル安の1万1971ドル)。5営業日で計806ドル急落し、2007年末からは計1300ドル近い下落となったそうです。今だその数字がどんなものか正確に分かっているとは言えませんが、アラン・グリーンスパン「波乱の時代」をちょうど読んでいるところなので、「いまFRB議長は大変なんだろなぁ」という感想(笑)
本にはこうあります。
ブラックマンデー
わたしは月曜日の午後にダラスに飛ぶことになっていた。火曜日に米国銀行協会の年次総会で、FRB議長になってはじめての大きな講演をする予定だったのだ。月曜日の午前に理事会で議論した結果、予定どおりに出発することにした。キャンセルすれば、FRBがパニックに陥っているとの印象を与えかねないからだ。その日、株式市場は寄り付きから軟調で、出発する時間には下げがきつくなっていた。二百ドル以上下げていたのだ。航空機には電話がなかった。そこで、ダラスに着くとまず、出迎えに来てくれたダラス連銀の幹部に質問した。「株価の終値はどうだった」
「五○八の下落でした」
ふつう、五○八といえば五・○八を意味する。五ドルの下落なら上出来だ。「そうか、見事な反発だ」。そういったが、相手は安堵の表情ではない。五百八ドルの大暴落だったのだ。率にして22.5%であり、1日の下げ幅としては大恐慌の発端になった1929年のブラック・フライデーすら上回り、史上最悪の暴落だったのである。
(波乱の時代(上)P.153)
なんというwww 5ドルが500ドルなんてwww 私がアランならその時点で気を失っているに違いない。だからその後のアランの行動や精神状態をみて私は惚れそうになってしまったよ。
株式市場が暴落したとき、FRBは金融が麻痺するのを防ぐ役割を担う。企業や金融機関が支払いを止めれば、経済活動は止まる。そういう混乱状態に陥るのを防ぐのがFRBの仕事だ。
わたしはパニックになることはなかった。どのような性格の問題に直面するか理解していたからだ。それでも日付が変わる頃に電話を終えたとき、はたして眠れるだろうかと思った。それが試練になる。「これで真価が試されるわけだ」と思った。ベッドに入った。そして自慢ではないが、たっぶり5時間眠った。
その後の36時間は大変だった。まるで手が7本もあるかのように何台もの電話を使い、証券取引所や先物市場の幹部と話し、地区連銀の総裁と連絡をとりあった。とくにつらかったのは、昔からの知り合いの金融家や銀行家と話したときだ。みな、アメリカ各地の大手金融機関の経営幹部なのだが、恐怖で声が震えている。長いキャリアのなかで富を築き、社会的な地位を獲得してきた人たちが、奈落の底をみて、すくんでいるのだ。恐怖にとらわれていてはまともな判断はできない。「落ちつけ、暴落は抑えられる」とわたしはいいつづけた。そして、目の前の危機の先、もっと長期的な利害がどこにあるかを考えるよう促した。
(`・ω・´){落ちつけ、暴落は抑えられる!)
素敵すぎる。アランが美人キャスターと再婚できたのも納得できちゃうな!
今回もFRBは緊急利下げを発表。この本を読まなければ「なんで株が暴落したら利下げするん?(・∀・)?」の超低レベルなままだったけど、この本を読みながらいろいろ調べていくうちに理解していき、自然と経済に興味が持てるようになりました。ってかこの本買った時点では「FRBって何ぞ?」な状態・・・w まだまだ先は長いけど、興味が強まった今学びのチャーンス!こんないいタイミングで株が暴落してくれて、ニュースも楽しく読めるようになた!知ってる単語が出るとニュース読むのも楽しい!
まぁ、経済面でいうと喜んでいられない状態なのは分かってるけど(平和ボケですね・・・)、個人的には勉強になる株の動きでした。今の時期に読むと、本当におもしろいと思うので、まだな人は是非。
- 作者: アラングリーンスパン,山岡洋一/高遠裕子
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2007/11/13
- メディア: ハードカバー
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